栄研化学株式会社
Eiken Genome Site
学会発表 

学会発表一覧 [ 応用 ]

一覧に戻る
Abstract
第25回日本食品微生物学会学術総会(2004.9.28-29;東京)
LAMP法による食品中のListeria monocytogenes 検出法の検討
吉野 学、小島 禎、池戸 正成
(栄研化学株式会社)
【自的】
Listeria monocytogenes は低温および高塩濃度条件下においても増殖性を示し、Ready-to-eat食品を含む広い範囲の食品を媒介とした感染症の原因菌として、欧米各国では大きな問題となっている。日本でも輸入食品の増加や食文化の欧米化に伴い、近年注日が高まっており、L.monocytogenes の迅速かつ正確な検出法の確立が望まれている。
今回、遺伝子増幅法のひとつであるLAMP法を用い、特異的な検出法の確立の検討を行ったので報告する。

【方法】
すべてのListeria属菌が有するinvasion associated protein(p60)をコードするiap 遺伝子を標的として選択し、L.monocytogenes のみを特異的に検出できるようにLAMPプライマーを設計した。鎖置換活性を有するBst DNA polymeraseを含む増幅反応液に、抽出したDNAサンプルを添加し、65℃の等温条件下で反応を行った。検出は反応副産物であるピロリン酸マグネシウムによる反応液の濁度の上昇を経時的に測定するLoopamp LA-200F(テラメックス社)を用い、増幅反応をモニタリングした。
反応特異性を確認するため、主に食品から分離同定された10種類の血清型を含むL.monocytogenes 39株をはじめ、その他のListeria 属菌およびListeria 属以外の菌株の計167株を用いた。また、血清型4bのL.monocytogenes を用い、既存のPCR法との検出感度の比較を行った。
食品からの培養法(ISO11290-1準拠)における本法の適用について検討した。食品を含む培養液からの菌体DNAを抽出する方法としてExtragen U(カイノス社)の簡易法を用い、複数の市販鵜肉検体からのL.monocytogenes の検出を、PCR法との比較と同時に、培養法との相関を検封した。

【結果および考察】
10種類の血清型(1/2a、1/2b、1/2c、3a、3b、4a、4b、4c、4d、4e)を含むL.monocytogenes 39株すべて60分以内に反応を示したのに対し、その他のListeria 属菌15株、およぴListeria 属以外の菌株113株は120分まで反応を維続してもまったく増幅を示さなかった。iap 遺伝子を標的としたプライマー(MonoAおよぴMonoB)、およびhly 遺伝子を標的としたプライマー(hlyAおよぴhlyB)をそれぞれ用いたPCR法と感度について比較したところ、LAMP法では反応あたり6〜60コピーであり、対照のPCR法よりも高感度であった。
Half−FraserおよぴFraserを用いた培養液からのL.monocytogenes 菌体からのDNAサンプルの抽出は、ExtragenU簡易法によって短時間に再現性高く行うことが可能であり、食肉、牛乳、チーズなどの食材を含む培養液にも対応可能であった。市販鶏肉6検体からのL.monocytogenes 検出試験において、培養法、PCR法、LAMP法すべてで結果が一致(2検体陽性)したが、過剰量のDNAによる反応阻害により、サンプルの希釈を要したPCR法と比較して、LAMP法は操作の追加も必要とせず簡便ながら正確な結果を示した.

今回開発したLAMP法によるListeria monocytogenes 検出試薬は、反応時間1時間と迅速であり、簡便な操作でありながら、高い特異性と感度を示した。本法は食品や培地に由来する成分による阻害を受けにくいため、前増菌培養など初期段階での培養液を検体とすることが可能であるため、検査の迅速化に貢献できるものと思われた。

このページのトップへ
サイトマップ English Site
サイト内検索 使い方
LAMP法の原理
技術情報
学会発表
発表予定学会一覧
学会発表[基礎]
学会発表[応用]
論文一覧
Loopamp 製品
製品FAQ
ニュース&イベント
お問い合わせ
HOMEへ
Copyright(c) 2005 Eiken Chemical Co.,Ltd. All Rights Reserved. このサイトについて